おフランスの新聞が福島の風刺漫画を描いたら
日本人にとっては不愉快だってことで日本政府が抗議したんだそうな。
そしたら「日本人にはユーモアが無い」って、
謝罪する気なんてないし・・・的なコメントがあったんだそうで。
この辺の記事を斜め読みすると
私もフランス人に対する怒りや残念な気持ちが沸々と湧いて参りました。
・・・が、
ちょっとお店の仕込みなんかしながら考えみると
そんなことで怒ってる方がおかしいという結論に至りました。
この問題の新聞、しょうもないゴシップ紙か?と思って
ちょこっと検索してみたらフランスでも凄く古くから発行されている
どちらかというと権威ある新聞らしい。
発端は共産党やなんかの協力で発行されてたなんて経緯もあるそうだけど
現在では独立した中立的な立場で政治家やなんかも
バッサバッサ切り捨てることで有名なんだって。
ドイツの弾圧時代も経験してるみたいだからそりゃあ筋金入りです。
まあペンを武器に日々戦ってるという自負もある方たちなんでしょうな。
で、彼らが今回描いた風刺漫画ってぜーんぶ原発に絡んでんですね。
しかも汚染水の話。
じゃあ単に日本人を馬鹿にしてるのかと言うと
そもそもフランスは言わずもがな原発推進国なんですな。
そこまで頭を整理して今回の一件を最初から見ると
一番問題なのは描いた漫画家ではなく発行した新聞社でもなく
そんなニュアンスの理解しにくい他国の新聞を日本国内にそのまんま発信した人間です。
国内と国外では何につけ温度差があるのは当然です。
たぶん日本人が他国の宗教問題に無関心かつ適当に考えているのと同じかな。
あとバラエティ番組みたいな娯楽には日本にも
けっこう失礼な内容が含まれてるもんです。
だから昔だったら主な読者であるフランス人の間でだけ閲覧されていたはずの漫画が
タイムラグ無しにそのまんま海外にも発信されてしまうことがそもそもの悲劇。
人には知る権利があるってよく言いますが、それは確かにあるよ。
でもそれ以前に的確に伝える義務はもっと大事なんじゃない?
だからさ、それをわざわざ他所のフィールドで紹介というか発信する人には
それを誤解なく伝える使命みたいなものがあると思うんだよね。
それを怠ったのは誰だ?
見る側の人間にしたって生きてるだけで
望む望まないにかかわらず情報は勝手にどんどん入ってきちゃうから
いちいち感情的にならんと本質を捉えていきたいもんです。
あとね・・・
汚染水問題があるのは事実やん。
被災者を傷つけてんのは他国の新聞じゃなくって
国内の人間なんじゃね??
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