せっかく入居してた日本ミツバチだけど全滅しそうだ。
メントールやらパーム油のパテやらでずっと予防してたつもりなんだけど結局アカリンダニの蔓延らしき症状が出てどんどん数が減ってしまった。
というかむしろ、万全に予防対策してるつもりだったせいで異変が起き始めたときに原因の特定に迷いが生じた、という感じか。
あんなにいっぱいいたハチが今ではほんのひと固まりにまで減ってしまった。
今の時期にここまで減ったらベテランの人でも回復は難しそうだ。
無念・・・
お店の日記とか店主のMEMO。カフェに関係ないことが多いです。
せっかく入居してた日本ミツバチだけど全滅しそうだ。
メントールやらパーム油のパテやらでずっと予防してたつもりなんだけど結局アカリンダニの蔓延らしき症状が出てどんどん数が減ってしまった。
というかむしろ、万全に予防対策してるつもりだったせいで異変が起き始めたときに原因の特定に迷いが生じた、という感じか。
あんなにいっぱいいたハチが今ではほんのひと固まりにまで減ってしまった。
今の時期にここまで減ったらベテランの人でも回復は難しそうだ。
無念・・・
栃木裕 氏著 「屠畜のお仕事」という本が面白かった。
私の生き物に対する考え方と90%くらい同じだったからだ。
中でも一番共通していた点は、
「免罪符はいらない!」という点だ。
読書はあんまり好きじゃないので本当は読もうと思ってた訳じゃないんだけど、奥さんが図書館で借りてきてくれたんだ。
「パパ、こーゆーのん好きやろ?」だって。
どんな風に思われてるんだろう。
仕方ないので適当にパラパラっとめくった時にその、免罪符は~ってのが目に留まってしまって気になって一気に読んじゃった。
うん、私もね、常々ホントそう思ってたんだわ。
うちも私が大学卒業するまで実家は畜産農家をやってたし。
今だって田舎に引っ越してきて鶏を飼って卵を採ったりミツバチを飼ったりしてるもんで。
家畜を一方的に消費するだけじゃなくて育成して利用するような事もやってる訳で。
庭をイノシシに荒らされた時には迷わず駆除してもらったし。
その結果90%くらい似たような考えに至ったのかなと思う。
でね、90%くらい考え方が同じって言った訳だけど、じゃあ残りの10%の違いって何じゃい?ってことになるとね・・・やっぱり職業の違いだと思うのね。
著者の栃木氏は人生のほとんどを屠畜とそれに関するお仕事に費やしてこられた訳で。
大多数の人はそういうお仕事じゃないし私もそうじゃない。
したがって大抵の生き物を自分の手で殺すことにどうしても抵抗を感じちゃいますな。
肉は好きだし綺麗事を言うつもりはない。
でも頭ではわかってても自分で殺すとなると嫌なもんです。
だってそりゃあ仕方ないよ。
物心ついた時から肉も魚も死んだ状態で売られてんだから。
食欲が勝つほど飢餓で目をギラギラさせた状態になることも無いし。
海で魚釣っても自分で〆るとこまではできないけど、クーラーボックスの中で勝手に死ぬのはあんまり気にならないんだよね。
自分の目の前で死ななければそれで良い。
まあ、言ってみればエゴの塊なんだね、私は。
だから屠畜を生業にした方と全く同じ考えになれる訳ないんだよね。
でもだからこそ人の話を聞くのは楽しいってことなんだよね。
家が山の中にある。
山の中には山の中を住処にするゴキブリがたくさん住んでいる。
でも奴らは家の中には基本的に侵入して来ない種類なので気にはならない。
家の中に出るのはやっぱりあのゴキブリホイホイでやっつける黒とか茶色のヤツらだ。
当たり前なんだけど新居を立てたばかりの時はゴキブリは出なかった。
が、年を経るごとに出現頻度が高まってきた。
いわゆる高気密住宅なので部屋の中を見回しても隙間が無い構造なんだけど、どうしても今の季節には出現する。
床下や天井裏にはホウ酸の粉末をばら撒いてあるし、エアコンのドレインなど侵入経路で手を打てる場所は手を打ってある。
でも多いんだよなあ。
そもそもホウ酸って遅効性だから食べてても効果が出る前に目撃しちゃう可能性もあるから仕方ないっちゃ仕方ないんだけど。
なんとミツバチの巣箱の中にまで入り込む始末。
家の外に設置してるミツバチの重箱に屋内性のゴキブリが入ってるってことは家の周りを普通にウロチョロしてるってことだ。
街に住んでた時は夜の路上をよく歩いてるのを見かけたんだけど、ここは山の中だから大丈夫かと思ってたら違ってたんだな。
秋も深まって周囲の気温が下がってくると巣箱内部は外気に比べて相対的に高温多湿状態になるみたいで居心地が良いらしい。
大事な巣の本体部分はたくさんのミツバチが守っているので重箱の隅っこに居座っている。それでミツバチが近づいてくるとその時だけ逃げ回ってまた手薄なところに居座る。
ミツバチの群にこんな感じで勢いがあればなかなか悪さができないので放置しても良いらしいのだが個人的にはやっぱり気持ち悪い。
なので巣箱の中にブラックキャップを入れてみた。一応ハチが間違って食べないようにして。
それから重箱の下にはゴキブリホイホイを仕掛けてみた。
そしたら翌日にはさっそく掛かってたよ。
屋内型が2匹!
そして。屋外型が1匹とミツバチが2匹・・・すまん。トバッチリ本当にすまん。
で、発生源?みたいなところが一ヵ所わかった。
家の外に置いてある物置。そこにも仕掛けてたらいっぱい掛かってた。
鶏の餌にする米糠とか植物の肥料とか日曜大工の木切れとか何やかんやといろいろ突っ込んでるから、そりゃあそうかって感じ。
人が暮らせばゴキブリが付いてくるんだねえ。
という訳でミツバチを飼い始めたんだけど・・・
あるとき庭で変な虫がミツバチを捕食しているのを見つけたんだ。
パッと見で細長いアブだったんで、アブ・ミツバチで検索したらすぐ出てきた。
シオヤアブといってどうやら養蜂業界では有名なヤツらしい。
とにかく飛んで来ては他の虫を捕食するハンターなんだそうだ。
そういえばこの虫、昔っから庭を飛んでおりました。
コガネムシを捕食することもあるみたいなんでそれはそれで有難い話だ。
なので昨年までの私にとっては有益な虫だったかもしれないが今年は事情が違う。
見てる前でミツバチがやられちゃうのは気分が悪いってもんだ。
なので子供の虫取り網で追いかけ回して捕獲する。
そして捕まえたアブは鶏に食べさせる。
虫は違うがコンポスト(生ゴミを土にかえす緑の釣り鐘みたいなやつ)の中には夏になるとウジがわく。
昭和で言うところの便所バチの幼虫だ。
大量にわいて蠢く姿はとにかく気持ち悪い。
慣れない頃には見つけるたびに鳥肌モンだった。
しかしだ。
このウジってやつは大食漢でコンポストに放り込んだ廃棄物を食べまくる。
本来、コンポストってやつは廃棄物を土中の菌とか微生物にゆっくり分解させるものなんだけどウジに片っ端から食わして糞にしてもらう方が圧倒的に処理が早い。
それに気付いた時からウジは悪者じゃなくなった。
しかもこのウジ虫ってペット業界では生餌になるのでわざわざ養殖して世界中で販売されている。
当然うちの鶏にとっても大好物だ。
こうなると悪者じゃないどころか比類なき善いモンになってしまう。
庭で見つけた虫を生きたまま鶏に食べさせるのは初めのうちは心が痛んだが最近は随分と慣れてきた。
でも・・・
さすがにセミや蝶、カナブンみたいに私にとって悪者という認識のない虫は食べさせる気にはならない。
これらの虫は今のところ善くも悪くもなく言ってみればニュートラルだからだ。
今私が悪モンに分類しているのはムカデ、カメムシ、コガネムシ、一部の芋虫、蚊、ブヨ、アブラムシ、アリ、スズメバチだ。
蚊とかブヨとかアリとかアブラムシは小さいからどうしようもないしスズメバチは怖いのでスプレーでやっつけることにしているんだけど、他の悪モンはたいてい鶏に食べてもらえる。
だからムカデなんか昔は遭遇したくない虫の代表だったんだけど近頃は気が付くと「ムカデいないかなー」と探している。
この善いモン、悪モンの線引きは完全に私の都合で感覚的なものだ。
自分にとって有益かどうか、害となるかどうか、そして気分で評価している。
だからアリなんて自然界ではいかにも役に立ってそうだけど少なくとも私の前では厄介なヤツでしかないので悪モン。
テントウムシは善いモン。今までは半信半疑だったんだけど、こないだアブラムシをやっつけてるっぽいところを確認できたからだ。
害となる悪モンに指定された生き物でも鶏が喜んで食べる場合には、悪モンは悪モンに違いないが有益な処理が可能なので遭遇しても大丈夫なヤツということで準悪モンだ。
うちは山の中なので毛虫も多いんだけど毛虫は鶏も嫌みたいで食べてくれない。
毒をもってそうな毛虫も多いから非常に残念だ。
日本ミツバチ。
だいぶ以前から各地でそういうのをやってる人がいるってのは知ってたんだけどさ。
なんか難しいノウハウがあるのかなあ~とか。
そもそも自分の住んでる場所でそういうのできるのかなあ~とか。
わかんないことが多すぎて。
なんとなく自分には縁がない事なのかなと。
でも昨年の春に状況が変わったんだ。
あるとき最寄りのセブイレの横で青空市みたいなのやってるのに気付いたんだ。
気になってセブイレに車を置いたままフラッと覗いてみたら野菜や卵の無人販売所みたいなことをやっていて小屋の中には鶏もいたんだ。
へーって見てたら奥からおじさんがやってきて話しかけてくれたんだ。
そのおじさんが家の敷地の一角を利用してやっているとのこと。
ちなみに野菜は別の人が作って出荷してて、おじさんが出してるのは卵と養蜂箱だったんだ。
うちも鶏を飼ってたから話が合って養蜂のこともいろいろ聞くことができた。
奥にミツバチがいるとの事でおじさんが飼ってるミツバチが箱に出入りしてるところを見せてもらったよ。
てっきり日本ミツバチって山の中に住んでるものだと思ってたからさ、自分の住んでるところでもできるって知ってちょっと面白いなと思ったんだ。
いや、うちも人から見れば山奥かもしれないんだけど・・・
実際のところ、山奥だろうが平野部だろうが、田舎だろうが街中だろうが、日本ミツバチってのは住んでるところには住んでるものらしい。
それでとりあえず最低限これだけあったら始められるよっていう蜂箱セットを買ったんだ。
重箱式ってやつで西洋ミツバチでよく使うやつとは違う。
構造はビックリするほどシンプルなので正直なところホムセンで材料買ってきてネットで調べたらすぐに自分でも作れるものだよ。
でもお値段的に材料代と加工代を考えたら決して高い価格とは思わなかったし近所の養蜂経験者から買えるってのが何より嬉しい。
授業料込みだと思ってポンっと買ったよ。奥さんも横で面白がって乗り気だったしね。
その日のうちにおじさんが軽トラに養蜂箱をのっけて家まで来てくれたよ。
置き場所を決めてセッティングを手伝ってもらって準備完了。
ちなみに日本ミツバチってのは西洋ミツバチと違って日本の在来種だ。
だから本来なら彼ら(彼女か?)は人間を必要としない。
そして当たり前なんだけどミツバチは犬猫と違って放し飼いだ。
つまりその場所が気に入らなかったらそのままどこかに逃げて行ってしまうんだ。
逆に、この場所良いなって思ってもらえたら何処からか飛んできて置いといた箱に入って暮らし始めてくれるんだ。
だから私がおじさんから買ったのは待ち箱と呼ばれる蜂に入居してもらう為の箱だけで
設置後はミツバチが来てくれるのをひたすら待つという段取りだ。
人の良いおじさんでミツバチ関連の本とDVDを貸してくれた上に箱に貼っておく誘引剤までサービスしてくれた。
後からわかったんだけどこの誘引剤が割とお高い代物で、待ち箱セットに誘引剤まで付けてくれたらいくらなんでもサービスし過ぎだと思ったから自分でも新品をいくつか買って一つお返ししといたよ。
さて、それが昨年のG.W.くらいの出来事だ。
日本ミツバチが入居するのは普通は3月~5月くらいのことなのでその時点で待ち箱の設置にはちょっと遅い。
それでも夏くらいまでは期待が少しは持てるらしいのでおじさんから買った箱の現物と借りた本やDVDを参考にして待ち箱を突貫で2セット作って敷地内に置いといたんだ。
なんだけど・・・結論から言うと、昨年はミツバチは来なかった。
待ち箱を置いてからというもの庭に来る虫をよく見るようになったんだけど、うちの庭の花に来ている蜂はクマバチやマルハナバチ、西洋ミツバチばかり。
昨年は日本ミツバチを家の周りで見ることはできなかったんだ。
日本ミツバチの活動範囲は半径2kmくらいと言われている。
だから当たり前なんだけど・・・
そもそも近所に住んでないと引っ越して来ることもないってことだ。
正直落ち込んだんだけど、おじさん曰く自分も3年目に入居してくれたとのことなので気長に待つことにしてたんだ。
そして今年に入って雪が解けて暖かくなり始めた頃。
リビングの前の植木鉢に咲いてたスノードロップの花に日本ミツバチが一匹来てたんだ。
いやー、嬉しかったよ。
うちの庭にも可能性が出てきたわけだ。
それから本格的なミツバチの引越し、つまり分蜂(ぶんぽう)のシーズンが到来したんだけど・・・今年の春も入居は無かったんだ。
でも探索バチと言われる入居前の斥候部隊みたいなのが数匹だけ待ち箱に出たり入ったりしていてさらに可能性が高まったんだ。
そして6月16日、おじさんから買ったのじゃない私が突貫で作っといた待ち箱に数十匹単位の探索バチがやってきた。
またテンション上がったよ。探索バチは方々に散って物件探しをするらしいから2~3匹くらい来てるだけだとまだ書類審査くらいの段階。だからほとんどの物件は落選するらしいんだ。
今回は数十匹単位で箱に出入りしたり周りでワンワン飛び回ってるんだから最終選考くらいまで残った可能性だってある!
・・・が、それも数日後にはいなくなってしまった。
また落選したか・・・気持ちを切り替えて気長に待つことにしよう。
と諦めていた数日後の6月26日!
ついにその時は来たんだ。
奥さんとテレビを見ながらお昼ご飯を食べている時にふと窓の外に目をやると蜂の大群が庭中に飛び交っていたんだ。
もう何かの天変地異の前兆としか思えない光景。
こうして何とか入居してくれた日本ミツバチは今日も何とかうちの庭で暮らしてくれてます。
30分も悪戦苦闘してたった一本の薪すら作れないことがあるって想定外すぎだぞ!
そういうコンディションの悪い木が多いと時間の収支が簡単に赤字になってしまう。
ひと冬の暖をとる為にいったいどれだけの時間と労力を使わなければならないのか・・・
これじゃ、まるでアリとキリギリスのアリじゃないか。
ストーブを使う時の為にそうじゃない時の全エネルギーを薪作りにぶっこむなんて。
好んで田舎暮らしをやっといて言うのもなんだけど、もはや現代人のやるべきことじゃない。
子どもの頃にはまだまだお風呂や台所で薪を使ってる家が残ってて小屋には薪がパンパンに保管されてたもんだけど・・・あれってどうやって都合してたんだろう?
てっきり自分のところで作ってるものだと思っていたんだけど・・・
もちろん薪割機なんてものがあるのは知っている。
油圧を利用してるっぽいマシンで動力源はエンジンだったり電気だったり人力だったりする。
そういうのがあったらこういう面倒な木でも一瞬で割れるのかなあ?
・・・と汗だくのドロドロ、クタクタになりながら考えてしまう。
でもそんなのお値段も張るだろうし置いとく場所も無いんだよなあ。
そもそもだ!なるべく人力で、というお約束はどうした!
結論。
田舎で自然と共に暮らしてる人間ほど環境に対する負荷なんて考えてる余裕はございません。