2012年4月19日木曜日

やっぱり…たかがコーヒーですよ。

店主は20年くらい(?)前に大阪の芸術大学を卒業しました。
高校はすごい田舎だったし、まわりで芸術系を目指す人間は
少なかったので(というかほぼいなかった・・・)、そういう進路が
選択肢になり得るということを知ったのが高校3年になってから。

絵を描くのは好きだったけどデッサンなんか全くやったことがなく・・・
普通の勉強なんてもっとやっていなかったので偏差値的に公立はアウト。
そもそもどれだけの美術系の学校があるかも知らず・・・
進路相談の時にとりあえず聞いたことがある私大の名前を
担任の先生に言ってみたのです。そしたら先生が
「今から美大なんて絶対に無理。
ましてや多摩美、武蔵美なんて関東方面なんて。
とにかく美術の先生のところに相談に行け」 と。

それで美術の先生のところに行くと、
とりあえず見てやるからデッサンを描いて持ってこいと。
で・・・家でありあわせの鉛筆(笑)で、手近にあった
インクツボを描いて持って行きました。
先生は頑張って良いところを無理に探して言ってくれましたが
話にならないレベルであるということが態度で解りました。

もっとも今から振り返るとそんなにひどいインクツボではなくて。
ただ方法を知らない素人が描く絵だったのです。
とりあえず・・・美術大学を目指す人が行く研究所(塾みたいなところ)が
あるからそこに通いなさいとのこと。
近所にあるのかと思ったら電車で片道50分のところでした。
ちなみに実家は最寄りの駅まで自転車で片道25分かかります。
これまで塾にも行かず家庭教師もつけず、通学の電車の中で
「魁・男塾」や「ドラゴンボール」を読んでいた友達がいつの間にか
参考書を読みはじめているのに自分だけ「キラキラ」や「はっぴい直前」を
読んでいたツケだと思って、男らしく毎週末と夏休みは毎日通いました。
そこでは美大を目指す人がこの世にはたくさんいるということを知りました。
浪人生もたくさん通っていて、そもそも私の年代は頭数が多いので
受験してもほとんどの人間が振り落される時代です。

いろいろありましたが何とか奇跡的に大阪の希望校に入れました。
大学では、デザインを専攻してたのでいろんな授業や課題がありました。
カップ麺のパッケージをデザインする課題があって自分で架空のカップ麺を
企画してパッケージまで作って皆の前でプレゼンします。
今みたいにPCでチャチャッと作れる時代じゃないので大変です。

私は自分のプレゼンの中で「たかがカップ麺・・・」というコメントを
言ってしまったのですが、それが原因で先生に怒られてしまいました。
いや、当たり前なんですけどね・・・クライアントの商品に「たかが」なんて
言うデザイナーはクビです。
一応そのあとフォローを入れた気がするんですけどね・・・あはは。

で、前置きが長くなりましたが・・・
今お客様に言えること。



「たかがコーヒーですよ!!」

お客様のなかには、
「コーヒーは好きなんだけど、よく解らないので・・・」
というような控えめなことを言われる方がよくいます。

いやいや。な~んにも難しいことはありませんよ。
コーヒーなんてのはですね、豆を煎って砕いてお湯で煎じてるだけです。

ただ面倒なことに・・・やたらと種類が多い!!
しかも高い!!
気軽に飲み比べなんてできやしません。
珈琲豆って色の濃さが違うだけで見た目はほとんど全部一緒ですしね。
にも関わらず天下のブルマンを筆頭にお高いものもありまして・・・
バリスタだかなんだか専門家みたいな職業もあっていかにも難しそう。

多分ワインにも似た感覚でしょうか。
あ~、こりゃあ確かに敷居が高いかもなあ・・・

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